重力ターン(重力アシスト・スィングバイ)を分かりやすく図解

重力アシストを図解

SF 映画や宇宙関連のニュースなどでよく耳にする「重力ターン」(別名:重力アシスト、スィングバイ)について、図解しようと思う。

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単に「スィングバイ」と言った場合は、星の重力を利用してロケットや宇宙探査機の進行方向を変えるだけだが、やり方によって燃料を使わずに加減速もできるため、昨今の宇宙探査では、非常に重要な技術となっている。

映画で出てくる重力ターンの例では、「インターステラー」や「オデッセイ」などがある。

インターステラー

映画「インターステラー」(2014年)より

オデッセイ

映画「オデッセイ」(2015年)より

重力ターンの方法

向きを変えるだけの単純なスィングバイ

星の重力を利用してロケットや宇宙探査機などの進行方向を変える方法

重力アシスト

この場合、重力に引っ張られている時は加速するが、重力から脱出する時に同じ分の減速もするので、プラマイゼロで最終的には速度の変化はない。

加速スィングバイ

惑星や衛星など、母星の周りを公転している星を利用すると、燃料を消費せずに加速することができる。
公転している星の後方から回り込むことで、星の公転スピードを上乗せして加速する。

加速スィングバイ

この方法でも、重力に引っ張られてる時は加速し、脱出時にはその分減速もする。しかし星の公転速度分がプラスされるため、最終的には大幅に加速する。

ちなみに、星の公転速度はまちまちだが、例えば地球ならば、公転速度は時速約10万7280km なので、かなりの加速が可能である。

↓ アニメGIF画像

重力アシストのアニメーション画像

減速スィングバイ

加速スィングバイとは逆に、公転している星の前方から回り込むことで減速もできる。

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重力ターンのパターン

公転している星に対する進入角度等によって、以下のような加減速が可能である。

太陽などの恒星を使った重力ターンの場合

例えば、太陽の場合

太陽は「太陽系の中心」であり、太陽系内の星から見れば「動いていない」。

よって、太陽を使った重力ターンの場合は、単に向きを変えるだけで、加減速はできない。

ただし、「太陽系外」の星から見ると、実は太陽も天の川銀河の中を時速約 86万4000km という猛スピードで移動している。

なので理論上、太陽系の外から外へと移動するならば、太陽を使った重力ターンでも加減速が可能である。

ただし、わざわざ太陽を使わずとも、太陽系の惑星や準惑星を使っても同等の加速になるので、「太陽を使う」意味はあまりない・・・