宇宙は光よりも速く膨張してる証拠とやらを分かりやすく説明する

「宇宙は光速以上のスピードで膨張している」

ってのが天文学における、とりあえずの定説。

近年では、この定説に反証する学説も、もろもろに出てきたが、それは後述するとして、

宇宙膨張の定説が、どのようにして生まれたのかってのを簡単に説明する。

赤方偏移と青方偏移

宇宙膨張に関する話で、先に知っておかなければならない知識が、

「赤方偏移」である。

まずは、「赤方偏移」とは何ぞ?って話から。

光には波長というものがあって、
可視光線の範囲で言えば、とりあえず、波長が短いと、波長が長いとだ。

不可視光線の範囲も、目には見えないけど、とりあえず、青と赤ってことにしておこうw

そして、この光の波長は、
音のドップラー効果と同じような現象を起こす。

つまり、光を発している物体そのもの(すなわち光源)が遠ざかると波長が長く(赤い方にズレる)、光源が近づくと短くなる(青い方にズレる)。

光源が遠ざかって、波長が赤い方にズレれば、赤方偏移
光源が近づいてきて、波長が青い方にズレれば、青方偏移

ってことでござる。

遠くの銀河を観測したら

話を元に戻す。

アンドロメダ銀河のように、地球から近い位置にある銀河を除いて、
地球から遠く離れた銀河を観測すると、ほぼ全ての銀河で、先ほど説明した「赤方偏移」が観測できる。

これは、遠くにある銀河からの光(というよりも電磁波)を受信して、
その光の成分を分解して配列化した情報(スペクトル)を解析した結果で判明したものである。

そして、この現象は、遠い銀河ほど、赤方偏移の量が多い。
↓ こんな感じ。

大多数の銀河で赤方偏移が観測できる理由づけ

大多数の銀河で赤方偏移が観測できる(つまり遠ざかってる)、
しかも、遠くの銀河ほど速いスピードで遠ざかっているのはなぜか?

という理由付けとして出てきた理論(と言うか、説)が

宇宙膨張

つまり ↓ こーいうことである。

光より速いスピードで膨張してるの?

「宇宙は光よりも速い速度で膨張している」

というのは「ハッブルの法則」と呼ばれる計算式から求められた説である。

「ハッブルの法則」とは、エドウィン・ハッブルという天文学者が発表したもので、
エドウィン・ハッブルは、まさに、銀河からの光が赤方偏移してることを発見した人物なのだ。

そして、ハッブルは多数の銀河を観測した結果、

「銀河同士の距離が大きくなるほど、離れる速度も距離に正比例して大きくなる」

ことを発見した。

これが、ハッブルの法則である。

正比例なので、つまり。。。

  • 2倍離れている銀河は2倍の速度で離れる。
  • 5倍離れている銀河なら、5倍の速度で離れる。
  • 1000倍離れている銀河なら、1000倍の速度で離れる。

ということである。

この「ハッブルの法則」に当てはめると、

めっちゃ遠い銀河は光速を超えて離れてることになる。

本当に光より速いの?

「ハッブルの法則」は、いわば 数学 によって導きだした結論である。

ぶっちゃけ、光の速度を超えて離れている銀河が存在したとしても、
それは、観測不可能であるw

宇宙って、本当に膨張してるの?

分からん。

近年では、ドイツの天文学者 クリストフ・ヴェッテリヒ などにより、

「銀河同士が離れなくとも、赤方偏移が起こりうる現象がある」といった観測もあり、

よって「宇宙は膨張していないかもしれない」という説も出始めてる。