かに座(Cancer)
黄道十二星座の1つ。
トレミーの48星座の1つ。
最も明るい星でも3.5等級(β星:アルタルフ)で、他の星も全て4等級以下の星で構成されているため、黄道12星座の中でも全体的に暗い星座である。
星座全体は暗い星で構成されているものの、星座の中央にプレセペ星団を擁していることで有名。「かに座ε星」(6等星)はもともとプレセペ星団に付けられたバイエル符号である。
神話
化け蟹カルキノスは怪物ヒュドラ(9つの首を持つ巨大な蛇の怪物)と同じ母(怪物エキドナ)を持つ異父兄弟であり、共にレルネーの沼に住でいた。
一方、勇者ヘラクレスは誤って自身の子を殺してしまった罪を償うため神託に従い12の冒険を行うこととなった。
ヘラクレスの12の冒険のうち2番目の冒険は、レルネーの怪物ヒュドラを退治することであった。
そして、ヘラクレスはレルネーの沼に赴き、怪物ヒュドラと戦った。
化け蟹カルキノスは、最初はヘラクレスとヒュドラの戦いを見守るだけであったが、徐々にヒュドラの形勢が不利になってくると、カルキノスはヒュドラのために勇気を出して飛び出し、ハサミでヘラクレスの足を挟んだ。
しかし、ヘラクレスはそのことに気づくこともなくカルキノスを踏みつぶして殺してしまった。
その一部始終を見ていた女神ヘラ(ゼウスの妻、最高位の女神)は兄弟思いのカルキノスを哀れに思い、またその勇気ある行動を認めて、この化けガニを天へと上げて星座にしたという。
主な恒星
- α星:アクベンス
- β星:アルタルフ
- γ星:アセルス・ボレアリス
- δ星:アセルス・アウストラリス
- ε星:(プレセペ星団)
- ζ星:テグミン
- ι星A:デカポダ
- ξ星:ナン
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません